お華は土下座姿勢のまま しかし、キッと強く武士の目をみた。 「手打ちなどよいわ。そなたの家は武士であろう…?そなたを見ればわかる」 お華は自分の家系や父の話をした。 「わかった。なかなかよい目をしておる………」 武士がお華の顎を持ち上げた。 なかなか整った顔立ちの若い武士。 「感謝いたしまする。このご恩は忘れはいたしませぬ」 「うむ…」