“ 拝啓 愛之助



文をかくなんて…それも愛之助になんて恥ずかしい気持ちがします。



私は大奥に入って、上様の側にいます。



上様は私を愛してくださるけど私はあんまり、上様の愛が受け取れていません。


大奥ではほかの女人にいじめられるし………



でも楽しいこともあります。



今までより学問にも打ち込んでいるし、庭で駆けたりもします。
怒られるけど………



そちらはどうですか。
変わりはないですか。



私は随分変わったと自分でも思う。


今までみたいにわがままもいわないし。



でも城は皆心が冷たいし…………江戸の町に戻りたいな。






年明けに大奥から去られせていただこうと思っています。



まだ上様にはいってないけれど。





次、愛之助に会うときは私より強い男になっていてね。


私、愛之助の言葉信じてる。




そしたらお嫁さんになってもいいわよ。






じゃあお元気で。



華 ”