「昼間──…これを落とされていましたよ」 それは剣道場の生徒であるという証明書だった。 「あ──…ああ…わざわざ、すみませんで…」 だから俺がここの者だってわかったのか──… 愛之助は 奥へ入ろうとした。 「あ!待って!」 女が愛之助の袖をつかんだ。 「少しお話しませんこと?」