「もぉ、いいかな?」


「へっ?」


誠次が、苦笑している。


「あぁ、はぃ。すいません」


「じゃぁ、行こうか」


 ……??


「頭がお待ちだよ」




 私の頭にふと浮かんだ悲しい記憶。あぁ、きっとあの日がよみがえる。