「そうですねぇ…簡単に言えば、悠希さんの剣は、人を斬れない。」
「人を…?」
疑問符を浮かべる藤堂に沖田はにっこり笑った。
「剣術が…というより、悠希さんの性格が一番の問題なんです。それが剣術に表れているんですよ。」
「どうゆうことだよ?」
痺れを切らしたように原田が言った。
「悠希さんは、“覚悟”がないんですよ。」
そう言って、沖田はふと思い出した。
昨日、悠希と土方が手合わせした時。
正直、悠希が勝つと思った。
悠希の不規則で予測不能な剣裁きに、土方がついていけてなかったのは事実。
だけど一瞬、悠希がまわりを見た瞬間に、体制は一気に変わったのだ。
最後に土方の取った小手は、悠希が自ら当たりに行ったようにも見えた。
.
