「悠希~そろそろ行こうぜっ」
一番隊の人が声をかけてくれた。
「あ、はい!では、失礼します!」
「うん。また後でね~」
ペコリと頭を下げると藤堂さんがヒラリと手を振ってくれた。
「お待たせしました!!」
「おぅ!それにしても、悠希はすげぇな!もう隊長格の人と仲良くなって!」
私をよく気にかけてくれる一番隊の平隊士、佐伯さんがそう言った。
「仲良く…っていうより、気にかけて下さってて…有り難いです。」
本当に、有り難い。
こんな時代で孤独にでもなったら、それこそ生き地獄。
「佐伯さんも、ありがとうございます。」
「ハハッ!いいってことよ!それより悠希は初稽古だよな!!気の毒になぁ…」
「気の毒…?」
きょとんとすると、佐伯さんは意味ありげに頷いた。
「まぁここじゃある種の名物なんだよ。沖田隊長の新人指導。」
「へぇ…」
その言葉の意味を、私は後で理解することになる。
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