なんだかよくわかんないけど…私は、合格したらしい。


与えられた小さな部屋の隅に座ってぼんやりと考える。


タイムスリップ…ね…


時間軸を考えたら有り得ない話だけど、ここまで来たらもう否定する気にもなれない。



壬生浪士組。



この場所の名はそういうらしいが、歴史の授業で習った覚えはない。

だけど、武士の集団なら…
人を斬ったりするのかな…



隊士になったということは、
私も…………








「悠希さん、入りますよ。」









部屋の外からそんな声がして、ハッとして顔をあげる。




静かに開いた先には、さっきの実技試験で審判をしていた人…確か総司と呼ばれていた人がにこにこと笑顔を浮かべていた。





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