不意に浮かんだ、浅葱色の羽織り。その背中。
胸が、急に苦しくなる。
「…貴女も、恋をしてるのね。」
顔をあげれば、彼女は優しく笑っていた。
「今、そんな顔してた。ねぇ、恋なんて辛いものばかりよ。でもね、その先に、必ず幸せがあるの。」
だから、
そう言葉を繋いで、彼女は綺麗に笑った。
「貴女は、貴女の信じる道を。」
私の、信じる、道?
例え、それが辛いとわかっていても、それでも…
それでも、その道を?
「…はい。」
強く、頷く。
そうやって、私も生きていけたらいい。
そうやって、誰かを愛することができれば…
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