訝しく思って、暫く襖の向こうに耳を澄ます。
物音一つない。
「・・・土方さん?入りますよ?」
一応そう断って襖を開く。
案の定、綺麗に整った部屋には誰もいなかった。
何処に、行ったのかしら。
とりあえず適当に屯所内を探そうかしら・・・
そう思ってあてもなく屯所内を歩く。
まだ残暑厳しいけれど、前より朝夜は過ごしやすくなったと思う。
それはきっと、秋がやってくるから。
屯所内には紅葉や銀杏が沢山あるから、きっと秋は綺麗だと思う。
暫く歩くと、どこからか小さく話し声が聞こえた。
声のするほうへ向かえば、近藤さんと土方さんが縁側から庭を二人で眺めていた。
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