「近藤さんな、泣いてた。追悼文読みながら泣くからよ、何言ってんのかさっぱり…ははっ…」
乾いた笑い声は、力なく地に落ちた。
「…俺はさ。芹沢局長とは神道無念流で同門の仲でな…。」
同門?
意味はよくわからないけど、多分同じ道場の出身なんだろう。
「あの人って不思議だよな。めちゃくちゃだけど、何か惹かれるものがあんだよな。」
「そうですね…じゃなきゃ、人はついてきませんからね…」
芹沢局長を慕っていた人が沢山いたことが、証明だと思う。
「…きっと総司は、傷ついてんだろうな。あいつ、やたら芹沢局長に懐いてたし。」
沖田さんが…?
意外な名前に驚いて永倉さんを見上げる。
「悠希は来たばっかだから知らねぇだろうが、総司、近藤さんや土方さんと同じぐらい芹沢局長が好きだったんだぜ。」
そっか…
沖田さん、芹沢局長と仲よかったんだ…
「それなら、何故…」
小さな私の呟きは、強く吹いた夏風に紛れて消えた。
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