「………嘘じゃ、ねぇんだ……。」
永倉さんの声が震えた。
涙の落ちる音を聞いた気がした。
「嘘……………っっ!!!!」
永倉さんに背を向け、芹沢局長の離れに向かう。
何度も転びそうになりながら、すでに人混みの出来ている離れを目指す。
「どいて………っ!!!!」
集まっている隊士たちを押し退け、中に飛び込んだ。
鉄の匂い。
玄関にまで伝わるその血の匂いに、思わず吐き気がする。
「悠希!やめとけ!!!」
後ろで誰かの叫ぶ声がしたけれど、構わず部屋に飛び込んだ。
「ッッッ………………」
そこは、夢に出てきた真っ赤な世界。
血の溢れた無残な世界。
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