「それにしても…御主、なかなか良い太刀筋をしとる。女子には見えん。」
「ありがとうございま……って、えぇ!?私が女って…」
慌てる私に芹沢局長は豪快に笑った。
「お梅に話は聞いた!案ずるな。他言するつもりはない。」
「い…いいんですか…?」
局長なのに、規律を破るのを見過ごして…
そう考えた私を見透かしたように芹沢局長はまた豪快に笑った。
「わしは壬生浪士組の規律やら何やらに興味はない!だから他言する気はない。最も、近藤局長達は知らんがな。」
なるほど。
この人が嫌われたり、慕われたりする訳が分かった気がする。
破天荒で、だけど一本の揺るぎない芯。
それはきっと、この人の魅力。
私は、好きだな。
.
