ここにいるってことは、こっちに戻ってきたのかな。



「まさかゆなと同じ高校なんてなー」


「あたしもびっくりしたよ。こっち戻ってきたの?」


「そうそう。俺だけね」


え?ハルだけ?





「で、こちらは?」


そういって、隣にいる愛希を見る。


「あ、あぁごめん。えっと、あたしの親友の愛希」


「愛希でーす。これからよろしくね」


「俺は遥斗。よろしくー」




その時、始業のチャイムが鳴った。


「おーい、静かに!みんな席につけー」


騒がしい教室に、担任の声が響く。



「じゃな、ゆな。またな」


「うん。またね」





――――これが、あたしとハルの、新たな始まりだった。