ガラッと扉を開いて、
保健室の先生が戻って来た。

忙しい忙しい
とブツブツ言いながら。

なぜだか急に恥ずかしくなった。

「もう大丈夫です」
と保健室を出た。

まだいればいいのに
という声が背中に聞こえたけど
廊下を走り出していた。

その日は一日、

大きな声を出して、
いっぱい走って

残りの部活を過ごした。

それでその後たいして上手くなるってことはなかったのだけど。