「お前命拾いしたな」



お嬢様がやめてと言うなら…



仰せのままに。



……

だけど俺は容赦はしない。




「次は殺す」


お嬢様には聞こえないように、


三浦に満面の笑みを見せて言ってやった。



真っ青になった三浦は会場の奥に逃げていった。



「葵君…」


「っお嬢様、大丈夫ですか?怖かったでしょう」


涙ぐむ彼女を見ていると、無性に抱きしめたくなった。



本当は



この時



こう言いたかったんだ。


『大丈夫か!もう俺がついてるから安心しろ。』



…………

『好きだ、』って。