―――――― ――――― ―――― 午後6時、 いよいよ有島財閥と縁のある方々がパーティー会場に集まってきた。 お嬢様は可愛らしい笑顔を見せながら壇上では立派に、有島様に負けないような挨拶をしていた。 俺は壇上にいる彼女に対し、何度も一つの事を頭に唱えていた。 『恋愛感情を抱くな』 …… 「葵君、ちょっと」 そんな時、有島様が突然声を掛けてきた。 「これから婚約者を決めようと思うんだ」 「え…」