俺は次の瞬間… 身体に雷が落ちたかと思った。 お嬢様が俺に笑顔を見せたのだ。 顔が一気に熱くなる。 こんなの俺らしくもない。 「起こしてくれてありがとうございます……誰?」 「はじめまして。今日から有島家で働く事になった永井 葵です。」 慌てて執事モードに切り替える。 俺はこの胸の高鳴りに気付かないようにした。 所詮、令嬢と仕える執事の関係。 この関係から恋愛に発展する事はないに等しい。 だから…… …だからこれ以上鼓動を早めないでくれ……俺の心臓