「っあ、ごめん。気にしないで」 自分の行動に自分が一番動揺している。 なんで袖掴んじゃったんだろう… 「…優海お嬢様、僕はこれから仕事に戻らなくてはなりません。」 「うん…引き留めてごめんね。仕事頑張って!」 精一杯の笑顔を向ける。 なんで葵が仕事に戻るのをこんなにも引き留めたくなるのだろう…? なんでこんなに寂しい気持ちになるのだろう…? 「では。おやすみなさい優海お嬢様。」 葵は私の部屋のドアを開けて出ていった。 …行っちゃった……