「…へ?」
一瞬の事に私は間抜けな声をだしてしまった。
「まさか自分が執事になると思わなくてさー。」
ポスっと私の部屋のソファーに座り葵君は話し始めた。
「俺の家系は昔から執事をしているんだ。…江戸時代でいう家臣とかな。」
「う、うん。それで?」
ドキドキしながらも聞き入ってしまう…
「じーちゃんの遺言に"執事をやってほしい"って書いてあったんだ。」
「だから貴方は執事になったの?」
「まーねっ!俺と同い年のお嬢様の執事を募集してるって話を聞いてさ。」
「それって…」
「そう。優海お嬢様、あんたの事。競争率高かったんだ」
「競争?」
私の執事になりたい人っていっぱいいるのかな…?

