「まあ、うまくいってよかったですね!お嬢様」


結果オーライってことでま、いっか。

葵君と笑いあう。


「もうコレ脱いでいい?暑いよ〜」


「まだ駄目ですよ!あなたは具合が悪いんですから」

「作戦上、でしょ!」



あはは、と笑いあう私達は近づいてくる足音にまったく気付かなかったんだ。



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「へぇ〜。やるじゃんあの執事」


壁にもたれた三浦はいましがた聞こえてきた二人の笑い声にふと呟いた。


「気にくわねぇな、あいつ。いなくなんねーかなー」

誰にも気付かれないように三浦はその場を立ち去った。

不適な笑みをこぼして。


もちろん、優海と葵は知るはずもない――――