俺はすべてを伝えた。 今夜のパーティーは"誕生日"ではなく"婚約"パーティーだという事を。 ただ相手を言い忘れていた。 だけど、言うまでもなく 「いやよ!婚約なんて!」 お嬢様は政略結婚が嫌いなタイプだった。 「好きな人だって…」 そう言い掛けてふとやめた。 「お嬢様、実はもう1つ僕は仕事を任されているのです」 「何?」 婚約という言葉がよほどショックだったのだろう。 目を潤ませて俺の瞳を見つめている。 「お嬢様に…婚約者以外の男を触れさせないこと。」