なーカラオケいこー歌いたい曲あんだけど


…行かない



下を向いてしゃがんでいる


石で地面に○をつける



×○…×…○



…お父さん出ていった



え?



…羽衣歌が泣いてる



涙は地面に落ちた




…ふうん



映知は黙って傍にいた




ふたり何も喋らずにいた


















涙が耳に落ちる


あれ?夢か…


わたし泣いてた…



羽衣歌は立ち上がってカーテンを開けた


眩し…


両手をひかりに翳すと血が見えるような気がした



大丈夫…わたし…



生きてる





羽衣歌はいつまでもひかりをみていた



まっすぐな瞳だった