…と同時に思い出した。

「あ-----っ!!」

「………るい……?」


「どーしよう…。用事あるの忘れてた…。太郎ちゃん…わたし……」

「だめだ。」

太郎ちゃんはキッパリとそう言った。

「太郎ちゃん!?まだわたし一言も言ってないよ!?」


「どーせ行くっていうんだろ?まだ体が良くないんだから…」


太郎ちゃんはすごい。

なんでもお見通しだ。


「…………。」


「図星だな。そもそも用事ってなんだ?」

「校長先生との話。3時間付き合うの…。」


・・・・・。


ぷっ…

「え…?」

「お前…頑張りすぎだよっ……。校長先生との話って…また倒れたらどーすんの?」


太郎ちゃん……


「また後でくるから。しばらくは安静にしとけよ」

「ありがと……」

ガラッ・・・・


「太郎ちゃんっ」

「ん?」

「ううん。なんでもないっ!」

振り返って見せてくれたその笑顔。

一生わたしの宝物だよ…。