アースルーリンドの騎士 番外編ファントレイユとの出会い

「・・・どうして貴方は、

掛けないんです?」

空いている隣の空間を、

目で差すと、ファントレイユは

真顔でささやいた。

「・・・護衛は普通、

ご一緒に掛けたりは致しません。

何かあった時に、

行動出来なければ護衛の、

意味が無いでしょう?」

ソルジェニーはファントレイユが

あんまり人々の

注目を浴びるので、

彼が護衛だと言う事を

すっかり忘れているのに気づいて、

ああ、と頷いた。

「・・・でもここはまだ

城の中ですから、

出来れば隣に座って

話し相手になって下さると、

嬉しいんですが・・・」