「先輩、今日は早いっすね。
最近、引き継ぎとかで残業ばっかじゃなかったですか。」
「うん。今日はちょっとね」
あれから2日が経った。
今日は、運命の日。
山下は僕を見てニヤニヤしている。
「お前の顔、下品だな。」
「うわっ!!先輩ヒドイッ!!」
こうしてコイツとこんな風に会話するのもあと少しなのか…
なんてちょっとシミジミしながら
「お前の想像通りオンナと会うんだよ。」
「なんで俺の考え分かったんすか!?」
「あんな下品な顔されたら誰だって分かるよ。」
山下は下品な顔のままエヘヘと笑う。
「ってことでお前の相手してる暇ないから帰るわ。
お疲れさん」
「お疲れ様でーす」
下品な顔の山下を思い出しながら待ち合わせ場所に向かった。
なぜなら、
そうでもしないと俺の足が勝手に違う方向へ向かってしまいそうだったからだ。


