サヨナラのカタチ





もちろん、次の日の朝は起きるのに苦労した。

アラームをとめたが目が開かず

布団の中でぼーっとする。


そのうち瞼が重くなって。

でも誰かのアラーム音で目を覚ます。


そんなことを繰り返しながら6回目のアラームでやっと起床。


「っていうか…みんな爆睡じゃん」


5人が5人ともケータイで目覚ましをかけてるのに起きてるのは私だけ。

半分苦笑いしながら顔を洗うために部屋を出た。


そうすると


「…あ、おはようございます」


偶然にも新島先輩と会った。


「おう。おはよ」


朝1番に言葉を交わしたのが新島先輩。

だから、緊張しただけで。

好きだから緊張してるワケじゃない。


誰に言うでもなく心の中でそう呟きながらトイレへ向かう。



「他のヤツは?ちゃんと起きてる?」


「あ…いえ…みんなまだ爆睡してます」


「え?マジで?

そっかー…お前は偉いじゃん。

ちゃんと起きれて」


「そんなことないですよ!」


全力で否定。

浮かれるな私。浮かれるな私。


そう繰り返し


「じゃ、またあとでな」


「はい」


トイレへと入って行く。


1人になった瞬間、思わず溜め息。


…朝から何やってんだ、私。