―忘れたくない恋。― 「これ、欲しいの?」 「いや…そういうワケじゃ…」 「いいよ、買ってあげる」 「え?!マジで?! 愛子、好きだよーっ!!」 人目もはばからず、抱きつこうとする浩輔。 「もう、そういうのいいから」 サラリと浩輔を交わし、レジへ向かう。 ああ…ホントに。 私ってなんてバカなんだろう… 「3450円になります」 財布からお金を出しながら 心の中でそっと、1つ溜め息をついた。