「理科室の前にね・・・アマツバメの首が折れた状態で落ちていたらしいわ岬っちゃん」

響加が、私の斜め後ろを指差す。

思わず、そっちの方向を見る私。

響加が指を指したのは、この、建物と体育館がある丁度間ぐらいかな・・・

アマツバメてつまり、ツバメなの?

ツバメってあるから、ツバメだよね・・

きっと・・・


「ふーーん」

携帯を開いたまんま、響加は鼻を鳴らす。


何々??

何が解かったのだろう??


「多分ね・・・あっちから、飛んで来て・・・ぶつかって、そのままの勢いで教室には入らずに首が折れたまま勢いであっちに飛んでいっちゃたってことね・・・」



1人で納得している響加。

り、凛々しいけど・・・

私には解からない。


「・・・つまりね、岬っちゃん。ツバメが、窓に激突してきたんじゃないかって話。らしいわよ。どうやら・・・持ち物検査は、念のため、らしいわ」


どよぉぉぉぉん・・・・

念のためって・・・

ていうか・・・



犯人が、ツバメですか!?!?

なんだよ~~

もーーー

大きく大きくため息をついてしまうついでに、つい目が泳いでしまう私。

げ・・・




火野上と目があってしまった。

相変わらず、鋭い目つき。

いや、見た目のことを言うのは悪いと思うけど・・・

「危なかったわ岬っちゃん。私としたことが、本気で火野上君を疑ってしまったもの・・・」

目が合って、あたふたしていると、響加が私の耳に口を寄せて話しかけてきた。

「じ・・・実は・・・私も」

そうして、私たちは、声を殺して笑いあってしまった。



まったく、物凄い転校生だ!!

ま、ざっと名づけるならば、嵐を呼ぶ転校生だね!!

うん。呼ばれたのは、ツバメみたいだったけど・・・w