楠木が、私と響加の間に立って、エビセンを覗き込む。

「岬の癖にワサビですか…」

ドキっ☆

いや、癖にとか何とか言われても、美形は美形ですからテメー!!

きゃーーーーー!!!!テメーって言っちゃった!!!!

心の中でだけど・・・

こころの中はあたふたしてるけど、私はいつも通り(?)冷静を装う。

「岬の癖にワサビですが??」

楠木は、少しだけ目を細めると、了解もずにカッパエビセンに手を伸ばした。

いつも通り、素直に差し出すのは、わ・た・し(はぁと


えーーーと…

さて、餌付け開始…って…

私ってば策略化くあぁ!?!?


ぽりぽりぽり。

ぽりぽりぽり。

ガサガサ ぽりぽりぽり

ガサガサ・・・

「2人で、カッパエビセンの奪い合いが始まったのね…」

ガサっ

響加の突っ込み(?)に、カッパエビセン袋大の手を入れたまま、止まる私。

「あ、俺、今日正夢見たぜ」

かっぱえびせんを食べる手を止めて、楠木が指を舐めながら響加に話す。

い、色っぽいわ・・

楠木ったら… 思わず見とれる私…

あ、ダメ、これ以上見たら、変に思われる…

でも、そう思っていても、見ちゃうんだなこれが…

「何を見たの? 楠木君」

「雨! 凄い降っていた…」

「うぅん・・・それは、正夢じゃなくない?」

楠木と響加の言葉に、私は尽かさず参戦!!

「なくなくないよ!」

「「えっ!?」」

「だから、正夢じゃなくなくないよ!!!」

「「・・・・」」



2人が沈黙した。