あたしの足は 俊哉のもとに
向かっていく。




「俊哉ッー!」


あたしは 叫んだ。


すると 手にもってた
あたしのジャンパーをかぶせて


ギュット  ぎゅっと 
しゃがみこんでる 俊哉を


  抱きしめた。




「バカ。  なんで
帰らないのよ・・・。」



「か・・・・の・・・。」




「バカ!バカ!バカ!バカ!
バカ バカ バカ バカ

  バカッーーー。



ごめんね・・・・。俊哉・」





「俺・・・・急に怖くなった。


電話もメールも出来なくて。
学校にも 華野はこなくて。
家に行っても 誰もいなくて。
俺、俺。  嫌われたって・・・。


華野はもう 俺に冷めたかと思って、
何にも話さないまま 終わるのかな?って。

怖くて、不安で 眠れなかった。」





俊哉は そう泣きながら言った。

精一杯の言葉を 涙をぬぐいながら 
言った。


あたしは・・・・・胸にためていたものが

 あふれ出してくるように・・・涙をながした。