「月に・・・・好きな人がいるの。」





「へ~、誰?」



「同じ1年生なんだけど
クラスが違うから、名前もわからない。


あ、・・・・・。」







あたしは前を見たまま
足を止めた。




翔人もあたしの目線の先を見た。





「泰悠じゃん。」




「たい・・・ゆう・・・?」




「うん、俺の友達。

まさか・・・・。」





「う、うん・・・・。


そのまさかだよ。」




「あいついいな~。」




「なんで?」




「女からモテルんだよ。」