あたしは必死に廊下を走った。




涙をふきながら走っていたから


誰かにぶつかった。





「華野っ。大丈夫?」




美沙だ。




「なんかあったの華野?」




あたしは顔を隠した。



背中を美沙に向けた。





「華野・・・?どうしたの・・・?」





「なんでも・・・ないよ!!」




「でも、声が変ジャン・・・。



もしかして、泣いてるの?」





「泣いてないよ、ぜんぜん。」





「じゃあ、美沙を見てよ!!」






「・・・・・・・。」