「・・・うちの音は、舞妓を魅せる為の音や。うちの三味線は、全て舞妓を引き立たせる為に在る」 「・・・」 「其れに比べて、お翅ちゃんの御客はお翅ちゃんに惹かれた御客や」 切なげに微笑む清雛に 一つの確信が浮かび上がる ───清雛の恋は、叶う事を知らないのだ