きっと、あたしと同じくらいの歳だろう。

「痛っ…」

あたしが起きあがったときと

同じことを言った。

ということは、

あたしと同じように殴られたのか…。

すると、

そのかわいらしい女の子が、

あたしに気付いた。


「あ…」

「あの…あなたも、頭、殴られたんですか??」

と、変なことを聞いてしまった。

女の子は目を丸くして、立ち上がり、

「あなたもですか??」

そう答えた。

「はい。あ!お名前は…」

「あ、あたしの名前は、知美です、松野 知美。

 知美って呼んでください。

 あなたのお名前は??」

「えっと、南 飛鳥です。じゃああたしも飛鳥って呼んでください」

「失礼ですけど、何歳ですか??」

「20歳です。あなたは??」

「あたしも20歳です!」

「そうなんですか!じゃあ敬語使わなくていいですねー」

「あはは、そうだね。呼び捨てで呼んじゃおう」

「っていうか、あたし何でここに連れてこられたんだろ??」

「飛鳥も?あたしも分かんない…」

「んんっ…」

と、誰かの声がした。

その声に反応して2人は振り返った。

金髪の男の子が頭を押さえて、起きあがる。

「あ…誰??」

と、金髪の男の子が言った。

「南 飛鳥です」

「松野 知美です」