知らなかった僕の顔

「あ、これ、僕も気に入ってるんですよね」

「生地もしっかりしてるね」

そう言って矢島さんは、僕のTシャツの袖口を触った。


ん?…今のは何?


別に騒ぎ立てるようなことじゃないが、その行為は僕にかなりの違和感を与えた。


この人って、もしかして…?