「明美さんのフェロモンにやられたんだと思ってた。なんたって過去にも実例があるからね」
阿部ちゃんが、意味深な顔をする。
「どういうこと?」
阿部ちゃんは、一度時計を気にした。
休憩室の壁掛け時計は、12時50分を差していた。
「前にここでバイトしてた大学生がねー、明美さんにメロメロになったの。側で見てるこっちが腹立ってくるくらい、デレッとしたわかりやすい顔しちゃってさ。で、明美さんも、悪い気しないって感じの態度だったのよ。同じ職場に旦那がいるのにだよ?てか、店長だよ?店長なのに、立場ないじゃんね?なんか隠れてイチャついてたつもりだったんだろうけど、私は見たからね」
「…何を?」
「手を握りあってた」
うーん、手か…。
判断が難しい。
「…でもまあ…変な意味じゃなくても、手ぐらいなら握ることも…なくはない気がする」
「裏のゴミ捨て場で、見つめあって手を握ってたんだよ?ここは二人だけの特別な世界って感じで」
「…ゴミ捨て場が?」
「茶化さないでくれる?ゴミ捨て場の話をしてるんじゃないから」
阿部ちゃんが、意味深な顔をする。
「どういうこと?」
阿部ちゃんは、一度時計を気にした。
休憩室の壁掛け時計は、12時50分を差していた。
「前にここでバイトしてた大学生がねー、明美さんにメロメロになったの。側で見てるこっちが腹立ってくるくらい、デレッとしたわかりやすい顔しちゃってさ。で、明美さんも、悪い気しないって感じの態度だったのよ。同じ職場に旦那がいるのにだよ?てか、店長だよ?店長なのに、立場ないじゃんね?なんか隠れてイチャついてたつもりだったんだろうけど、私は見たからね」
「…何を?」
「手を握りあってた」
うーん、手か…。
判断が難しい。
「…でもまあ…変な意味じゃなくても、手ぐらいなら握ることも…なくはない気がする」
「裏のゴミ捨て場で、見つめあって手を握ってたんだよ?ここは二人だけの特別な世界って感じで」
「…ゴミ捨て場が?」
「茶化さないでくれる?ゴミ捨て場の話をしてるんじゃないから」

