悲しいこころの中を

ひゅーっと

風が包む。

そんなこころを

必死に 必死に

抱きかかえ、

もっと冷たい人波を

避けるように歩く。

そんな冷たさに、

流れそうになる涙を

必死に必死にこらえ

ふと見上げる

ビルとビルの間から

優しい明かりの

お月様が

じっとこちらを見てる

その優しい明かりが

悲しいこころを惨めにする。

ひゅーひゅー

木枯らしがこころを

からだを

ひゅーひゅー

吹き抜ける。