君の隣の特権







「きゃっ!」

「っ!?」





そこには

私の肩にカーディガンを

かけてくれている

…秋の姿があった




「ぇ、秋…?」




秋は気まずそうに

目を伏せた





「…何してんの?」


秋はいきなりこちらに

鋭い視線を送った






「ぇと…寝ちゃって…」


「…そうじゃなくて」



いつもより低い声に

戸惑ってしまう




「俺のこと、

避けてんの?」





ドクンと

心臓が高鳴る




確かに避けてたけど…


なんて言ったら

いいのかわからない




「…ごめんなさい」




これしか言えないよ






「…別れたいの?」






秋の冷たい声が

痛いくらい耳に焼き付いた













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