君の隣の特権






え?

え?

これ、秋だよね?






「昼休み…

行ったらなんか喋ってるし」




そう言って秋は

赤い顔で私を睨む





…えーと?




「昨日まで

好きって言ってくれてたじゃん」






そう言った後

秋は未だ放心状態の

私の目を塞いだ






「きゃっ?」







「は〜ぁ…だから

ちゃんと諦めるから

そんな目で見んな?」







意味がわからない


何を諦めるの?







「俺さ、ずっと

言えなかったんだよね」




「…?」







「お前のこと

好きだから」







秋の声は

なんだか消え入りそうだった



でも確かに聞こえた





「だから…

別れたくないけど

望が別れたいな…ら

ってえ?」







秋はばっと手を離した






私の目から

大量に涙が溢れてたから















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