『にゃー…』 ん?猫の声…? 私はふと猫の声がしたほうを見た。 って上…? 「あ…」 猫は木の高い枝のところで震えていた。 「降りれなくなっちゃったんだね?」 私は猫に聞いてみる。 『にゃー…』 猫は返答してくれているのかわからないけど鳴いた。 「可哀相に…んしょっと」 私は荷物を下に下ろして,木をよじ登った。 人目を気にせず私は上り,猫を捕まえた。 (うっ…思ったより高いなぁ…) 降りようと,手前の枝に足をかけた時―。 …パキッ――。 (え…?) 猫を抱えたまま,私は落下する。