「ああ…待っててな…さくら…」

俺は小さな唇に軽く唇をつけた…。

それは俺のファーストキスだった。

大学を卒業し,こっちの学校で働くことになって,少しさくらに会えるのではないかと期待した。

今考えてみると,俺は先生でさくらは生徒だ…。

先生と生徒は恋しちゃいけない…。

そんなこと分かってる。

だからこの気持ちだけは抑えようと思うのに…さくらに近づこうとしているのは確実だった。

生徒一人に特別扱いしてたらバレると思う。

特別扱いしたらいけない…。

…したらいけないのは分かっている。

俺も大人なんだから少しはしっかりしないといけないなぁ…。