春のあたたかい風がわたしの髪を揺らした。
あのときからはじまったんだ……
あの日もこんな心地よい風が吹いていた。
ちょうど、一年前。
この中学校の入学式の日だった。

わたしは、小学校のときから友達もいなく、作りたいと思いながらも、この内気な性格から、一人も出来なかった

そのため、入学式が終わってクラスが決まっても誰にも声をかけられないでいたんだ……


近くに同じクラスの女子がきた。

「同じクラスだね!」
って言おうか、そう考えているうちにその女子はいってしまった。
わたしはため息をついた。

またかぁ……。

「…やっぱり、だめだなぁ……」

そのときだった。


「同じクラスだよね?」


そう言ってわたしに声をかけてくれたのは、一人の女の子、だった。