ガクンッ!


突如、私の足に強烈な痛みが走り、私は廊下に倒れ込んだ。


痛みに顔を歪めながら足を見ると、足首に深い切れ込みが入っていて、そこから赤黒い血が溢れ出していた。


全身に電流が流れていくような痛みを堪えながら私は立ち上がろうとしたが、足に力が入らず床で顔を打った。



『もう立てないよ。両足のアキレス腱を切断したからね』



《あいつ》は、そう言って血の付いたナイフを光らせた。



あぁ、もう駄目だ。
どうにもならない。


私は、唇を噛み締めて出口に手を伸ばした。


しかし、私の右手は虚しく空気を掴むだけだった。


『うああ゙あ゙ぁァ―――っ!!』



私はこのどうしようもない絶望を、声にこめて絶叫した。


もう、逃げられない。
迷い込んだら、それで終わり…。


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