地下鉄に乗って一本
少し暗くなった空に.街の灯りがやけに眩しく感じた
駅から降りてからも祥子に腕を引っ張られて連れてかられる
「着いたよ♪」
「うわぁ〜」
「いいお店でしょ?」
「うん!」
お店は少しシックな感じで
8人くらい座れるカウンターと
4つのテーブルが並べてあるこじんまりとしたお店
狭いとは感じない程度の広さで異空間なのにアットホームさも感じるような空気
「さぁさ.奥に進んで♪」
「う.うん」
「皆〜!!!主役のお出ましだよ!!!」
いつもの祥子の大きな声に皆が反応するようにこっちを向いた
「ハッピーバースデー!桃!」
パーン
パパーン
皆がクラッカーを鳴らして出迎えてくれた
「………………」
「何黙ってんのよ(笑)早く座って」
私はあまりの嬉しさに黙ったままいた
祥子に背中を押されて.真ん中に用意された席へ座る
歩いてる最中にも「おめでとう」と声をかけてもらって.序盤にして泣きそうになった
「じゃあ.まず乾杯いきますか」

