優哉が除けて.私の斜め前にいたのは.笑顔の聡美ちゃんと隆だった
隆は不機嫌とも取れるような顔で私はチラッと見て.すぐに目を聡美ちゃんに移した
私は黙って見てるだけだった
「桃ちゃん?」
「え?」
「なんか昨日もだけど.元気なさそうだよね...いつも明るいから少し心配」
こういう子なんだ
優しくて思いやりがあって
これぞ女の子だって感じ
私がかないっこないんだ
「大丈夫だよ。全然元気だから」
少し冷たい声だったかもしれない
だけど精一杯笑顔で言った
すると聡美ちゃんの顔も笑顔になった
「そっか!良かった♪桃ちゃんは笑顔でいた方がいいよ〜」
「そーだよね。私が落ち込むとか顔に似合わずって感じ?(笑)」
「…あ.そんな否定的な意味じゃないの」
私が自虐的に.嫌み風になってしまったのを聡美ちゃんがわかって急に不安な顔になった
なんで私はこうなんだろーな
情けない
そんな事を思っていると優哉の口が開いた
「桃.そろそろ行くぞ」
パッと優哉の顔を見ると心配してるのがすぐに分かった

