「お願いだから待って」
隆の体からひしひしと寂しさが伝わる
でも.そんな状況を作り出したのは自分なのに.まるで私が隆を拒否してるかのように感じた
私は止められたまま立ち.隆の顔を見上げた
相変わらず目はキリッとしているのに.奥に優しさが見える
「本当にごめん...」
「何に謝ってるの?今まで私が迷惑かけてきたんだよね?謝らなきゃいけないの私じゃん」
言い合いするつもりなんてない
隆が私が傷ついたと思って謝ってるのも分かってる
でも.素直になんてなれないよ
幼なじみになんて戻れないよ
「桃.勘違いしてるんだって..」
「え?」
「俺が疲れるのは桃のにじゃなくて.桃と一緒にいる俺自身の事なんだ」
「どういう事?」

