その日の授業も終わって
皆よりも早く教室を出て門に向かう
「まだ来てないか」
いつもより5分早く着いた私は隆が来るのを待つ
暇潰しに携帯をいじってると
なんとなく周りが気になって顔を上げて見渡した
隆来た
「…あ」
女の子が横にいるのが見えた
2人の姿は凄く仲良さそうで.特別な関係に見えてしまうくらいお似合いに感じた
その女の子は何度も
隆の近くで見た事のある人
可愛らしくて.いつも笑っていて.女の私でも守ってあげたくなるような子
駄目だ
心の黒くてドロドロした物が沸き上がってくる
目を離して気持ちを落ち着かせようとしたのに.逆に不安が大きくなった
そして足音が近づく
「今日早かったな」

