「赤信号だろーが」 後ろから低くて心地良い声が聞こえた 「ちょっ…手を.手をどけてくださいー!!」 私のお腹に たくましい腕ががっちり巻かれて身動きが出来なくなっている 「わりー」 そう言って私の体はスッと解放され自由になった 「苦しいよー.隆」 「ボーッとしてる桃が悪い。命助けてやったお礼は?」 お礼?? たったこれだけで優位に立った気分のこの子はアホなんじゃないか?? …て思いながらも 「ありがとうございました!!」