家までの帰り道は
心配そうにしてる隆を裏目に.私はいつも通り笑っていて

普通の私に見えたはず






「じゃあね.今日はありがとう」


「おう」



いつもと変わらず.あっさりと別れを告げ.玄関を開けた




「桃!」


少し大きな声で呼ばれた



笑顔を作って振り向くと隆が真っ直ぐこっちをむいてる姿が目に入る


「どうしたの?」



隆は一呼吸して.私と目線を合わせる

「これから.毎朝一緒に学校行こう」



そう言うとすぐ目線を外す

もしかして心配させてるからそんな事言うのかな


「私もう大丈夫だよ?心配しなくても..」



「違う!そうじゃなくて.俺が…一緒に行きたいと思ってたから」


本当優しいな
気を遣ってくれてるんだね


「しょ〜がないな(笑)そんなに一緒にいたいなら.行ってあげるよ」


ふざけたように答える

本当は心の中大喜びなんだよ




「なんだお前!いきなり調子にのんなよ」



隆が満遍の笑顔をして
そして私もつられて笑った


昔と何も変わらないふざけた会話が幸せに感じた