離れた体の間に風が通る
隆は何を言うでもなく
私の頬に手を当てて微笑んだ
「ひどい顔(笑)」
そう言われてムッと口に力を入れた
「くーち」
私は口を緩める
そして隆の目を真っ直ぐ見た
目が合った時感じたの
やっぱりこの人が大好きだって
あきらめられる訳がないって
「心配させてごめんね」
「うん」
「最近.私おかしくて」
「うん」
「でも.大丈夫だから」
そういうと私の目からまた涙がこぼれ落ちた
それを隆の指が拭った
「大丈夫じゃないから.こうなってんだろーが」
隆はきっと私に言わせようとしてるんだ。でも無理に言わせようとしない
それが隆の優しさだから
「ごめんね.本当にごめん」

